2010-01-01から1年間の記事一覧

岡田 斗司夫「いつまでもデブと思うなよ」

個人的に「岡田斗司夫を読んでみよう企画」第一弾。テレビに出てきた著者の激ヤセぶりに驚いた記憶がある。本書によると1年で50キロやせたという。すごいとしか言いようがない。なぜやせようと思ったのか、どんなダイエット法でやせたのか、とても気にな…

岡田斗司夫 小飼弾「未来改造のススメ」

「単身急増社会の衝撃」を読んだ後、もっと軽い本を読みたくて、選んだ本。岡田斗司夫と小飼弾との対談集。しかし、あまりののギャップに頭のスイッチが切り替わらず、対談の流れについて行けない。荒唐無稽な話がポンポン飛び出してくる。そんな見出しの一…

藤森克彦「単身急増社会の衝撃」

本が読めない。 暑いのと、仕事が忙しいのとで、読書が進まない。こんな時はサクサク読めるミステリーか、ハイテク軍事スリラーか、時代小説を読むのがいちばんなのだが…。憂鬱なテーマの本書、読了まで1週間以上も費やしてしまった。 「無縁社会」=「単身…

デイブ・カリン「コロンバイン銃乱射事件の真実」

1999年4月20日コロラド州ジェファーソン郡コロンバイン高校で起きた事件を描いたドキュメンタリーである。同高校の生徒であったエリック・ハリスとディラン・クレボルドが13人を殺害し、24人に重軽傷を負わせた。この事件に関する報道は多く目にしたし、映画…

釈徹宗 内田樹 名越康文「現代人の祈り」呪いと祝い

前回読んだ内田・釈コンビの「現代霊性論」に続く対談集。今回は精神科医の名越康文が加わっている。前回の「現代霊性論」も売れているようで書店によっては平積みされている店もあるほど。宗教をテーマにした本が売れているのだろうか?本書は「呪い」と「…

古井由吉「杳子・妻隠」再読

たぶん30年ぶりぐらいの再読。単行本で持っていたはずだが見つからず、本棚から新潮文庫で2冊発見。ふだん同じ本を再読することはほとんどないが、この作品だけは例外中の例外で、少なくとも数回は読んでいる。基本は恋愛小説だ。主人公は大学生。単独登…

古井由吉「やすらい花」

20代の頃、最も傾倒した作家の一人だった。自分の生涯の読書歴の中で作家の番付表を作るとすれば、間違いなく大関以上、ひょっとしたら横綱の位置に来る人かもしれない。「内向の世代」と呼ばれた作家群の中心的存在。おそろしいほど緻密な、それでいてし…

雑誌 考える人「村上春樹ロングインタビュー」

とてもよいインタビューだったので書いておこう。高原のホテルに2泊3日で滞在しながらのインタビュー。ボリュームがたっぷりで、読み終えるのにゆうに3時間はかかった。村上春樹自身が語る言葉をこんなに長く読んだのは初めての体験。彼の作品について、…

「5本指という名のくつ」 3回目 ラン12キロ

日曜17時過ぎ。晴れ。雨と用事で2週間ぶりのラン。 前回水マメができた箇所にはバンドエイドをあらかじめ貼っておく。自分の場合、時間差があっても両足同じ場所にできるので、両足に貼る。念のためにバンドエイド4枚と5本指ソックスを持参する。今回よ…

iPadの使い方その3「 iPadな日々」

iPad、iPad、iPadである。ほんの2ヶ月前まで、ここまでブームになるとは思わなかった。国内発売から1ヶ月余りで、すでに数件の仕事の打診があり、プレゼンも行っている。iPhoneで提案していた企画が、ここへ来てiPad案件に急きょ方向修正。会社では一人1…

坂本龍一 中沢新一「縄文聖地巡礼」

「縄文」という言葉に反応、中沢新一の名前で手に取り、坂本龍一という意外性で購入。中沢新一は、割と読んでるほう。「未来から来た古代人 折口信夫」 以来かな。「アースダイバー」「精霊の王」「芸術人類学」と読みつないできた。中沢新一の本はどれも文…

マーク・ローランズ「哲学者とオオカミ」愛・死・幸福についてのレッスン

哲学者、オオカミと暮らす。 この本の存在は友人に教えてもらった。新聞の書評欄でも読んだ記憶がある。読むまでは「オオカミ」というのは比喩だと思っていた。本書は、そうではなく哲学者が現実にオオカミと一緒に暮らした話なのである。「オオカミなんて飼…

「5本指という名のくつ」 2回目 初ラン6キロ

土曜日、夕方。fivefingers初ラン。やはり履くのに苦労する。指が5つのつま先まで目いっぱいつまって、1mmの余裕もない感じ。あと1サイズ大きいほうがよかったかなと思う。ふつうのランニングシューズならつま先に1cmの余裕を確保するのは常識だが、five…

福岡伸一「ルリボシカミキリの青」

福岡先生の本は5冊目。 「生物と無生物のあいだ」以来、読み続けている。実は私は理数系の本が大好きなのである。小学校以来、数学はからきし駄目だったのだが、サイエンスに対する憧れだけは人一倍強かった。小学校の高学年からSFを読むようになったのも、…

iPadの使い方。2週間経過

2週間経過。iPadの使い方の決定版はこれだというのが、まだわからない。心斎橋のApple Storeで純正ケースを買う。3980円という安さ。質感が値段相応だが、素材・構造はしっかりしている。液晶面をカバーするフラップ部を裏側に折り返して固定すると15度ぐ…

「5本指」という名のクツ

「BORN TO RUN」に出てきた「fivefingers」。 5月24日のエントリーで書いたスゴ本「BORN TO RUN」の中でベアフット・テッドが履いていたシューズ。かなり裸足に近い感覚だという。アウトドアシューズのソールで有名なビブラム社が発売している。…

iPad、第一印象

第一印象。違和感。 5月28、iPadが到着。かなりの違和感。この第一印象を記しておこう。3ヶ月も経てば、この違和感は消え、すっかり馴染んでいるはずだから…。 持ち方が決まらない。 大きなディスプレイをむき出しのまま持つ違和感。重量も思った以上に…

内田樹「邪悪なものの鎮め方」

2月のエントリーに本書の購入エントリーがある。ちらっと「1Q84」について書かれた章を読んで、ちょっと遠ざかっていた。同じ著者と釈徹宗との対談「現代霊性論」を先に読み、さらに他の本にいろいろと浮気している内に家人に先に読まれてしまい、なかなか…

MOBILE ART LAB 「PhoneBook POPO and MOMO Ride!Ride!」

やられた! 最初にこのアイデアを聞いた時は、「やられた」と思った。そしてYouTubeでコンセプト映像を見て、感動した。紙の本とデジタルメディアが対立しあうのではなく、共存するという発想。携帯や情報端末は、どちらかというと人のコミュニケーションを…

藤沢周平「花のあと」

気がつくと映画が終わりかけている。藤沢周平は9割ぐらいは読んでいると思うが、時々短編集で読み漏らした作品があって、映画化されて初めて知るということが時々起こる。「花のあと」も、そんな一冊。表題作は剣の腕が立つ武家の女性の物語。藤沢周平らし…

クリストファー・マクドゥーガル「BORN TO RUN 走るために生まれた」

スゴい本だ。書店で見つけた時に気になっていたが、まさかこれほどの本とは。間違いなく今年の「マイ・ベスト3」に入りそうな本。著者は、自らがエクストリーム・スポーツも手がけるアスリートでもあるジャーナリストだ。しかしランニングだけは、多くの故…

梅原猛「葬られた王朝 古代出雲の謎を解く」

数年に一度「古代史マイブーム」とでもいうべき熱中期が訪れ、数カ月の間、古代史関連の本ばかり読む時期が続く。梅原猛の本も、そんなマイブームのきっかけになったりする。「隠された十字架」「水底の歌」「神々の流竄」など…。著者の本は、どれも、いわば…

世界の終わり「EARTH」

「世界の終わり」というインディーズのグループが人気を集めていると聞いて、iTune storeで購入してみた。それぐらいインパクトのある名前だ。少なくとも自分には…。もっと静かな音楽がと思っていたが、実際聴いてみると、けっこうテンポのいいロック。メッ…

柴田哲孝「GEQ」

かなり宿題的に読んだ「1Q84」「太陽を曵く馬」「仮想儀礼」が終わり、一段落。もう少し軽めのエンタテインメントを読んでみようと手に取ったのが、この作品。「GEQ」とはGreat EarthQuake---巨大地震のこと。作者は、「TENGU」「KAPPA」「RYU」という日…

1Q84の読み方 その2 BOOK3を読んで。

1Q84 BOOK3をもう少し考えてみる。 村上春樹の作品は9割ぐらいは読んでいる。しかし、ファンというわけではない。どちらかというとトレンドウォッチングの一環という感じで、出る度に真っ先に買って読んできた。どこか翻訳小説を読んでいるような文体と、日…

金哲彦「走る意味 命を救うランニング」

ランニング初心者として金哲彦氏の本は何冊か読んでいる。中でも「3時間台で完走するマラソン まずはウォーキングから (光文社新書)」は、2008年の東京マラソン挑戦の時の参考書として何度も何度も読んだバイブルだ。著者が提唱する「体幹ランニング」と…

佐々木俊尚「電子書籍の衝撃 本は以下に崩壊し、いかに復活するか?」

2010年に読んだ本の中で、いまのところベストの本ではないか。活字中毒者の自分として、とても気なるのが「本の未来」。相次ぐ雑誌の休刊、若者の活字離れ、一部を除いてベストセラーの不在。いっこうに立ち上がって来ない日本版電子書籍のビジネス。そ…

村上春樹「1Q84 BOOK3」

サクサク読めた。とってもスムーズ。ちょっと肩すかしだな。というのが正直な感想。ほんとうは、新興宗教「さきがけ」のことをもっと描いてほしかったのだ。BOOK1、BOOK2以上に登場人物の数が少なくなり、基本は天吾、青豆、牛河の3名によって話が進んで…

篠田節子「仮想儀礼」ようやく読了

長かった。読みづらかった。これで、個人的に「新興宗教3部作」と呼んでいる、村上春樹「1Q84」高村薫「太陽を曳く馬」篠田節子「仮想儀礼」を全部読み終えたことになる。「1Q84」book3が出る数日前になんとか読み終えることができた。何とか宿題を…

J.H.コッブ「隠密部隊ファントムフォース」

軍事スリラーは大好きなジャンルである。中でも潜水艦もの、ステルス兵器もの、特殊部隊もの、スナイパーものは、書名にその言葉を見つけしだい手当たりしだい買ってしまう。自分はなぜか「卑怯な」戦い方に惹かれるようなのである。海中に、深く静かに潜航…