2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

松岡正剛「多読術」

「松丸本舗」のエントリーでも書いたが、松岡正剛は、自分が20代の頃から読んでいる著者で、自宅の書棚を探せば十数冊は見つかると思う。「探せば」と書いたのは、書棚のあちこちに散らばっているからで、その理由は、著書のジャンルを特定できないからであ…

オガワカズヒロ「ソーシャルメディア維新」フェイスブックが塗り替えるインターネット勢力図

今年読んだIT関連の本の中で、後半は、最も重要な本だと思う。 前半が、佐々木俊尚氏の「電子書籍の衝撃」 http://d.hatena.ne.jp/nightlander/20100426 だとすれば、後半はほぼ間違いなく本書だろう。「本に書かれていることなんて、もう過去のことだ」とい…

20年来の探し物、見つかる。

先日、この20年ぐらい探していたものが見つかった。探し物は音楽。昔よく聴いていた曲で、ふとした拍子に口ずさむことがある歌。歌詞とメロディは、覚えているのだが、曲名と歌っていた歌手の名前がわからない。そんな曲が数曲あったのだが、最近は歌詞検…

足立倫行「激変!日本古代史  卑弥呼から平城京まで」

2〜3年に1度、古代史の本を無性に読みたくなる時期が訪れるが、今はその時期ではないので、割と冷静に読めた1冊。古代史おけるお決まりの「謎」を、古代史ビギナーの作家が、最先端の研究者たちに問いかけるというスタイルで語っていく。ちょうど自分の…

デイビッド・ベイショー「追跡する数学者」

主人公である天才数学者の、かつての恋人アーマが、突然失踪してしまう。作家であり、本の装丁家であった彼女は数学者に351冊の本を寄贈して行方をくらます。数学者は、残された本を手がかりに恋人の行方を探しはじめる。ミステリと思って読むと、がっか…

「松丸本舗」初探訪

東京出張の帰り、新幹線を1時間遅い便に変更し、念願の初探訪。丸の内オアゾ内、丸善本店4Fの一画を占める書店内書店。思ったほど広くない。しかし一歩足を踏み入れると、そこは書店というよりも個人の書斎か書庫を思わせる空間だ。人の匂いと体温が濃密に…

村上春樹「「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」

村上春樹作品の9割ぐらいは読んでいると思うが、ある時期までは好きで読むというより「好きではないが、すごく売れているみたいなので、トレンドウォッチングのつもりで読んでおく作家」だった。それが変わってきたのは、著者自身が地下鉄サリン事件の被害…