2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

須賀敦子の「やーね」

先週末、朝日カルチャー講座で湯川豊氏の「須賀敦子を読む」という講座を聴講。2月23日の日記でこの著書を取り上げたのも、この講座の予習を兼ねた再読だった。しかし結果は、かなり失望。講座で著者が語ったことは、すべて著書の中に書かれていたことで…

伊藤計劃「ハーモニー」

コンセプトはある。プロットも巧みだ。しかし物語の核心がない。 最初に言っておくと、この作者が書いた前作の「虐殺器官」は、自分の中で、ここ数年読んだ本の中で、最も重要な1冊であると思っている。読んでいるうちに、この作者の思考や狙いが、こわいほ…

湯川 豊「須賀敦子を読む」

優れた文学作品について書かれた本がある。それを読んだ感想をさらに書き残すなんてあまり意味が無いような気がする。しかし、この本は読みたかった本だ。そして期待は裏切られなかった。静かな、そして豊かな読後感に包まれている。そのことは書いておきた…

双眼鏡病に感染したかも。

仏像鑑賞旅行のために超小型の双眼鏡を入手したのが運のツキだったかもしれない。 ほとんどの仏像は、お堂の中の暗がりにお立ちになって、真っ黒だったりするものだから、ほとんど顔が見えなかったりする。以前、法隆寺の夢殿「救世観音像」の公開に勇み立っ…

大阪市立東洋陶磁美術館「ルーシー リー展」

行きそびれていた「ルーシー・リー展」をのぞく。陶磁器というより、もう少ししなやかな素材でできているような、有機的で伸びやかな形と質感。大胆だけれど繊細で微妙な色あい。古代の遺跡から出土したようなプリミティブさを感じる作品もある。鑑賞する人…

走る人

ずっとランナーという人種が好きになれなかった。長い距離を走り続けたいと思うランナーの気持ちがわからなかった。なぜ、そんなに辛いことを続けることができるのか?習慣にすることができるのか?散歩の途中で時々出会う、全身汗だくで、真っ赤な顔をして…

臼田 篤伸「銅鐸民族の悲劇ー戦慄の古墳時代を読む」

数年に一度、「マイ古代史ブーム」がやってきて、古代史関係の本を読みまくるが、そのきっかけになるのは一冊の本だったりする。その一冊に出会うことを期待して、年に十数冊は古代史関連の本を読むことにしている。本書も、そんな読書の中の1冊。古代史を…