2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

内田樹「呪いの時代」

いま僕が最も信頼している論客、内田樹センセイの著書。出れば必ず買う著者の一人。昨年末に読了していたが、今回は、ちょっと気になることがあって、感想を書きあぐねているうちに、もう次の著書が出てしまった。(中沢新一との対談集「日本の文脈」)著者…

朱野帰子「海に降る」

海洋をテーマにした文学は、大好きなジャンルだが、その中でも深海を舞台にした「深海もの」は、どんな駄作でも必ず買ってしまう分野。古くは、ジュールベルヌの「海底二万里」。A.C.コナンドイル「マラコット深海」。A.C.クラークの「海底牧場」。最近では…

高野和明「ジェノサイド」

今でも書店で平積みのベストセラー。 昨年のベストセラーを今ごろ読了。クライトン風のハイテクスリラー、SF、軍事モノと、ジャンルを超越している。アメリカのネオコン、ルワンダの虐殺など、人類の悪意や暴力を語る視点は、伊藤計劃「虐殺器官」を思わせる…

田坂広志「官邸から見た原発事故の真実」

3.11以降、福島第一原発で何があったのか。そして東電や官邸はどのように動いたのか、その詳細が、未だ明らかになっていいない。しかも官邸内の議論の議事録が残されていなかったことが最近になって判明するなど、政府は当時の情報を隠蔽しようとしていると…

たくきよしみつ「裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす」

この本を、もう2カ月以上も鞄に入れて持ち歩いている。2度通読し、時間があればページを開いて読んでいる。そのせいで他の本が読めないでいる。感想を書こうとしたが、うまく書けない。書けない理由は、本書によって、今回の震災や原発事故に関して、これ…