2015-01-01から1年間の記事一覧

白井聡「永続敗戦論 戦後日本の核心」

知人のHさんがFBで紹介していた、内田樹と本書の著者である白井聡の対談集「日本戦後史論」を読んだ。その中で、内田樹の発言がこれまでになく過激で、色々考えさせられたが、対談の中で何度も出てくるのが本書である。(というよりも、その対談自体が、本書…

松林弘治「子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい」

僕には子供もなく、しかもオヤジでもあるので、ほぼ関係ない本である。しかし、この本に書かれていることはほぼ正しいと思う。茂木健一郎氏も、若者に向けて「これからは英語とプログラミングが必須科目」と言っている。僕自身も、アプリ開発やインターフェ…

須田桃子「捏造の科学者 STAP細胞事件」

結局、STAP細胞事件とは、何だったんだろう。先月、理研が小保方晴子元研究員への告訴を見送る方針であるとの報道があった。あれほど世間を騒がせたSTAP細胞事件が、「誰が、いつ、どんな動機で、どのように捏造を行ったのか?」という肝心の点が解明されな…

クリス・カイル「アメリカンスナイパー」原作と映画と。

実在のスナイパーの自伝。クリント・イーストウッド監督で映画化され、戦争映画としては「プライベート・ライアン」を超える興行収入を上げている。昨年から予告編などで知っていたが、実在の人物が主人公とは知らず、単にスナイパーが主人公のアクション映…

大岡敏昭「幕末下級武士の絵日記 その暮らしと住まいの風景を読む」

激動の幕末。2年前に吉田松陰処刑。前年には桜田門外で井伊大老暗殺。そして公武合体で皇女和宮が江戸へ下った文久元年。江戸から20里ほど離れた忍藩(おしはん)という小藩に、尾崎石城という下級武士が暮らしていた。彼は文章が巧みで、しかも絵がうまか…

雨・フル・マラソン、完走。第35回篠山ABCマラソン完走記

42.195kmぜんぶ雨。 マラソンに参加して雨に遭遇したことは何度かある。しかし、今回のように42.195kmの全行程が雨というのは初めて。それも途中何度かけっこう強く降る時があり、辛いレースになった。最後は凍えた。装備など、反省点も多かった。 練習。昨…

ジェフ・ヴァンダミア「全滅領域」「監視機構」「世界受容」

この著者の作品を初めて読んだ。久々にハマったSF。3部作である。「サザーン・リーチ・シリーズ」というらしい。1作目を読み始めた時点で、すでに3作とも出版済みだったので、1週間ほどでいっきに3作を読み終えた。印象は「懐かしさ」と「新しさ」。懐…

村井俊治「地震は必ず予測できる!」

メルマガ「週刊MEGA地震予測」の発行元「JESEA」顧問。 現在、僕が唯一有料で購読しているメルマガ「週刊MEGA地震予測」。著者は、このメルマガを発行しているJESEA(地震科学探査機構)の顧問である。著者は元々測量工学が専門の研究者で地震の研究者ではな…

矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』

Hさんのおすすめ。シェアします。 著者の本は初めて読んだが、内容は衝撃的としか言いようがない。自分には内容をきちんと紹介するだけの知識や見識がないが、できるだけ多くの人に読んでほしいと思う。沖縄、普天間基地の話から本書は始まる。普天間の基地…

丸山宗利「アリの巣をめぐる冒険 未踏の調査地は足下に」

著者は悪魔怪人。 前回エントリーの小松貴著「裏山の奇人」にも登場する悪魔怪人こと丸山宗利が本書の著者である。丸顔童顔の少年のような風貌の、どこが悪魔怪人なのか…。最近、著者による新書「昆虫はすごい」を読んだばかり。面白かった。また著者による…