本を読んでいて、本文の大きな流れにはあまり関係ないのだが「なぜか気になる箇所」が出てくることがある。それほど間を開けずに読んだ他の本の中に、前に読んだ本の「気になった箇所」と関連深いことが書かれていて、あれって、こういうことだったのか…、と腑に落ちることがある。そして何冊か読む中で、同じような連鎖が続いていく。それは何だろうと考えながら本を探したり、読んだりする内に、連鎖の正体が見えてくる。自分は、こういうつながりをリレーショナル読書と名付け、大切にしている。東日本大震災に前後して読んだ本は、「シェア系」→「コミュニティデザイン系」→「津波/原発系」→「福祉系」というようにジャンルが変化してきている。今日読み始めた本が広井良典著「創造的福祉社会」ちくま新書。要は福祉に関わる何かなのだが、自分でもよくわかっていない。この本の前に読んだ隈研吾/清野由美著「新・ムラ論TOKYO」の中にもつながる部分があった。このつながりの正体を自分なりにきちんと整理して書き残したいと思うのだが、かなり難しそうだ。読書も、つくづくネットワーク体験なのだと思う。