2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

宮内悠介「ヨハネスブルグの天使たち」

このところ日本の新しいSF作家たちを読んでいる。囲碁や将棋など、ゲームを題材にしたSF短編集「盤上の夜」がなかなかよかったので、本書を購入。舞台は、前作とはガラリと変わって、近未来のリアルワールド。内戦により荒廃した近未来のヨハネスブルグ、9.1…

武田砂鉄「紋切型社会 言葉で固まる社会を解きほぐす」

「いいね」としか反応できない不自由さ。世の中には、そんな「不自由な紋切り型」があふれている。「禿同」「良記事」「全米が泣いた」「待望の〜」「誤解を恐れずに言えば」「逆にこちらが励まされました」…。ネットの世界に限らず世の中にはびこる「紋切型…

宮内悠介「盤上の夜」

まず、これSFなの?という疑問が。不思議な才能だ。囲碁、チェッカー、麻雀、チェスの原型となったチャトランガ、将棋…。全作品、ゲームが題材である。小川洋子の、チェスを題材にした小説「猫を抱いて象と泳ぐ」を思い出した。チェスの世界でしか生きられな…