歴史

桜庭一樹『「伏」贋作・里見八犬伝』

2日で読了。退屈しなかったが、もの足りない。 NHKBSの「週刊ブックレビュー」の特集コーナーで紹介されていた作品。江戸の町に「伏」と呼ばれる化物が出没し、残虐の限りをつくし、江戸の人々を悩ませていた。伏の首には賞金がかけられている。そこに剣術…

チャールズ・マケイン「猛き海狼」

冬休みのエンターテインメント第2弾。海戦小説という大好きなカテゴリーがあるのだが、なかなか新作が出てこないのが悩み。作家としてはダグラス・リーマン等がいるのだが、高齢のせいか、新作が出てこない。本書は、久々の海戦小説として期待した。有名な…

東郷 隆「狙うて候」

作品は、著者自身がスペインのマドリードを訪れたエピソードから始まる。スペインの書店で、著者は、「ムラタ」という人物を描いたコミックを発見する。ムラタは、サムライの地位を捨てて、ヨーロッパに渡り、各国の射撃大会に出場して次々に優勝をさらって…

田中利美「武庫川紀行」

自分が住んでいたり、住んだことのある土地の紀行や歴史を読むのは楽しい。本書は、ずばり「武庫川紀行」。地元 宝塚の書店で購入。宝塚に移り住んで20年余りになるが、ずっと武庫川の畔に居住。前に住んでいたマンションも、いまのマンションも、ベランダか…

吉村作治・梅原猛『「太陽の哲学」を求めて』

福岡伸一の対談集「エッジエフェクト」の梅原猛との対談の中に出てきた本。個人的な課題図書としていた本である。2008年、梅原猛は吉村作治の案内でエジプトを旅することになった。彼は出発までにエジプト文明の予習をしておこうと吉村作治の著書を読み、す…

藤沢周平「花のあと」

気がつくと映画が終わりかけている。藤沢周平は9割ぐらいは読んでいると思うが、時々短編集で読み漏らした作品があって、映画化されて初めて知るということが時々起こる。「花のあと」も、そんな一冊。表題作は剣の腕が立つ武家の女性の物語。藤沢周平らし…

司馬遼太郎のマイベスト作品

司馬遼太郎の作品でマイベストは何だろう。最近、人に聞かれると「坂の上の雲」と答えることが多かったが、本当にそうだろうかと最近思うようになった。他に好きなのは、大村益次郎を描いた「花神」高田屋嘉兵衛を描いた「菜の花の沖」幕末の医師松本良順を…

司馬遼太郎「北斗の人」

司馬遼太郎「北斗の人」 大河ドラマの「龍馬伝」を見ていて、龍馬が入門する千葉道場に興味がわいた。そういえば司馬遼太郎の小説に千葉周作を主人公にした小説があったことを思い出して購入。それまでの伝統的な、木刀などによる組み太刀の稽古法に代わり、…