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上杉 聰『「憲法改正」に突き進むカルト集団 日本会議とは何か」

日本会議というの組織のことを知り、その活動の実態が明らかになって来ると、強い悔恨の気持ちにとらわれてしまう。70年代以来、僕らが政治に興味を失い、背を向けるようになってしまったこと。そして、その後、僕らが大量生産大量消費、経済至上主義にどっ…

菅野完「日本会議の研究」

本書は、ずいぶん売れているようだ。大手書店でも新刊コーナーで平積みされているところが多い。5月のはじめに発売されてから1ヶ月足らずでAmazonのレビューも100件を超え、さらに増加中。売れて当然だと思う。「日本会議」は、安倍政権の閣僚のほとんどが…

ミシェル・ウエルベック「服従」

これも原さんから。フランスにイスラム政権が誕生するという架空の近未来を描いた小説。日本の読者の間でもかなり話題になっている。読んでみてとても面白かったのだけれど、僕の知見では、要約や批評的な文章は到底無理。フランスにイスラム政権が成立する…

南直哉 為末大「禅とハードル」

ランニングについて多くの本が出版されているが、そのほとんどが入門本である。ランニングの効果や効用にはじまり、道具選び、練習方法、マラソン出場のノウハウなどが書かれている。これはこれで有用なのだが(すでに30冊以上購入)「人はなぜ走るのか」「…

大田俊寛「現代オカルトの根源 霊性進化論の光と闇」

前書による混乱を収拾する? 前回のエントリーで書いた「オウム真理教の精神史」は、オウムの教義や世界観が、どこから来たのか?どのようにしてリアリティを持つようになったのかという問いかけから始まった本だった。そのために、著者は「宗教とは何か?」…

大田俊寛「オウム真理教の精神史  ロマン主義・全体主義・原理主義」

夏の間、読書日記が書けなかった理由の、もう一つが本書。本書を読んだ直後に、著者による、ほぼ同じテーマの新刊「現代オカルトの根源:霊性進化論の光と闇」が出版され、こちらのほうも合わせて読むことにした。この日記を始めて以来、最長の感想。うまく感…

宮崎哲弥「仏教教理問答 連続対論  今、語るべき仏教」

本書は、友人が読んでいたのをチラリと見せてもらって、面白そうだな、と思って、購入。以前に読んだ高村薫の作品「太陽を曳く馬」について若手の仏教徒たちが語っているという。「太陽を曳く馬」と、この作品を書くきっかけとなった「オウム」の問題を、現…

釈 徹宗/高島幸次「大阪の神さん仏さん」

知人からのおすすめ。「大阪アースダイバー」を読んで、にわかに大阪の町や歴史への興味がわいてきて、本書と井上理津子「最後の色街 飛田」を購入。本書は市民講座「ナカノシマ大学」の講義の書籍化である。著者は、宗教学者の釈徹宗と歴史学者の高島幸次。…

内田樹・成瀬雅春「身体で考える」

著名なヨーガ行者と内田先生の対談。自分はヨーガをやってる人とかが苦手で、あの容貌とかファッションを見ただけで引いてしまう。その上いきなり空中浮揚などと言われると拒否反応を起こすしかない。これはたぶんオウム事件のトラウマだ。もちろん、あの教…

須賀敦子の「やーね」

先週末、朝日カルチャー講座で湯川豊氏の「須賀敦子を読む」という講座を聴講。2月23日の日記でこの著書を取り上げたのも、この講座の予習を兼ねた再読だった。しかし結果は、かなり失望。講座で著者が語ったことは、すべて著書の中に書かれていたことで…

相愛大学シンポジウム 中沢新一・内田樹・釈徹宗「人文科学の挑戦」

相愛大学の人文学部「仏教文化学科・文化交流学科」の開設記念シンポジウム。内田先生のtwitterで知り、妻とふたり分申し込んで、自分だけ当選。600名のところを1600名応募があったらしい。お目当てのメインはナマ内田先生だが、釈轍宗氏にも興味があ…

釈徹宗 内田樹 名越康文「現代人の祈り」呪いと祝い

前回読んだ内田・釈コンビの「現代霊性論」に続く対談集。今回は精神科医の名越康文が加わっている。前回の「現代霊性論」も売れているようで書店によっては平積みされている店もあるほど。宗教をテーマにした本が売れているのだろうか?本書は「呪い」と「…

坂本龍一 中沢新一「縄文聖地巡礼」

「縄文」という言葉に反応、中沢新一の名前で手に取り、坂本龍一という意外性で購入。中沢新一は、割と読んでるほう。「未来から来た古代人 折口信夫」 以来かな。「アースダイバー」「精霊の王」「芸術人類学」と読みつないできた。中沢新一の本はどれも文…

内田樹「邪悪なものの鎮め方」

2月のエントリーに本書の購入エントリーがある。ちらっと「1Q84」について書かれた章を読んで、ちょっと遠ざかっていた。同じ著者と釈徹宗との対談「現代霊性論」を先に読み、さらに他の本にいろいろと浮気している内に家人に先に読まれてしまい、なかなか…

村上春樹「1Q84 BOOK3」

サクサク読めた。とってもスムーズ。ちょっと肩すかしだな。というのが正直な感想。ほんとうは、新興宗教「さきがけ」のことをもっと描いてほしかったのだ。BOOK1、BOOK2以上に登場人物の数が少なくなり、基本は天吾、青豆、牛河の3名によって話が進んで…

篠田節子「仮想儀礼」ようやく読了

長かった。読みづらかった。これで、個人的に「新興宗教3部作」と呼んでいる、村上春樹「1Q84」高村薫「太陽を曳く馬」篠田節子「仮想儀礼」を全部読み終えたことになる。「1Q84」book3が出る数日前になんとか読み終えることができた。何とか宿題を…

内田 樹・釈 徹宗「現代霊性論」読了

「霊性」とはスピリチュアリティのこと。哲学者・内田樹と宗教学者・釈徹宗が神戸女学院大学院において対談形式で行った講義録である。内田先生独特のぶっちゃけ本音語りとユニークな論点。そこに釈先生の広く深い宗教全般への造詣が加わって、とても読みや…

高村 薫「太陽を曳く馬」ようやく読了

最強の難攻不落小説、やっとやっと読破。2009年8月に購入したので半年以上かかったことになる。村上春樹「1Q84」を読み終えた直後、同じようにオウム真理教を題材にしたと思われる本書と篠田節子の「仮想儀礼」を購入。3作とも上下2巻という大作だ。こ…

高村薫「太陽を曳く馬」

2009年7月に購入して以来、いまだに読了できずにいる難攻不落小説。村上春樹の「1Q84」とセットで読むつもりで買ったのだが、文体との相性が悪いのか、なかなか読み進めないでいる。なぜ「1Q84」とセットかというと、どちらも新興宗教を題材としてお…

「1Q84」の読み方

「1Q84」の読み方 この小説で自分がいちばん注目しているのは「悪」の描き方だ。「悪」はどこからどうやって生まれてくるのか、それは、この小説の最も重要なテーマのひとつだと思っている。1995年、地下鉄サリン事件が起きた。村上春樹は、1997年、その被…