原発

NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」

石油の国で、世界最大の太陽光発電所を建設。 冒頭から、いきなり衝撃が来る。世界でも有数の産油国であるアラブ首長国連邦のアブダビで建設が進む世界最大の太陽光発電所。太陽光パネル300万枚を使用し、原発1基に相当するというこの発電所から生まれる電力…

大西康之「東芝解体 電機メーカーが消える日」

僕のコピーライターとしてのキャリアの8割ぐらいは、家電メーカーの広告や販促、イベントに関わる仕事だった。そして後半は、通信大手の広告や販促にも関わった。今世紀に入ってからの仕事は、本書で描かれた電機メーカー凋落の時期と重なっている。その間…

内田樹/白井聡「日本戦後史論」

Hさんが紹介していた本。最初に本書を読んでしまったので、中で何度も言及されている「永続敗戦論」のところでわからない部分があった。そこで「永続敗戦論」を読み、本書をもう一度読んでみた。本書の中での白井聡の主張は「永続敗戦論」とほぼ同じ。いっぽ…

白井聡「永続敗戦論 戦後日本の核心」

知人のHさんがFBで紹介していた、内田樹と本書の著者である白井聡の対談集「日本戦後史論」を読んだ。その中で、内田樹の発言がこれまでになく過激で、色々考えさせられたが、対談の中で何度も出てくるのが本書である。(というよりも、その対談自体が、本書…

矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』

Hさんのおすすめ。シェアします。 著者の本は初めて読んだが、内容は衝撃的としか言いようがない。自分には内容をきちんと紹介するだけの知識や見識がないが、できるだけ多くの人に読んでほしいと思う。沖縄、普天間基地の話から本書は始まる。普天間の基地…

早野龍五 糸井重里「知ろうとすること」

友人のIさんのtwitterのつぶやきで知った本。 東日本大震災の直後、様々な情報が錯綜する中で、発表されたデータを淡々と分析し、twitterで発表し続ける科学者がいた。原子物理学者、早野龍五。デマや憶測を含む不確かな情報が飛び交う中で、信頼できる情報…

内田樹「呪いの時代」

いま僕が最も信頼している論客、内田樹センセイの著書。出れば必ず買う著者の一人。昨年末に読了していたが、今回は、ちょっと気になることがあって、感想を書きあぐねているうちに、もう次の著書が出てしまった。(中沢新一との対談集「日本の文脈」)著者…

田坂広志「官邸から見た原発事故の真実」

3.11以降、福島第一原発で何があったのか。そして東電や官邸はどのように動いたのか、その詳細が、未だ明らかになっていいない。しかも官邸内の議論の議事録が残されていなかったことが最近になって判明するなど、政府は当時の情報を隠蔽しようとしていると…

たくきよしみつ「裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす」

この本を、もう2カ月以上も鞄に入れて持ち歩いている。2度通読し、時間があればページを開いて読んでいる。そのせいで他の本が読めないでいる。感想を書こうとしたが、うまく書けない。書けない理由は、本書によって、今回の震災や原発事故に関して、これ…

和合亮一「詩の礫」

たぶん40年ぶりぐらいに詩集を買った。NHK BS「週刊ブックレビュー」のおすすめ本。著者は詩人。福島で生まれ、福島に住んでいる。震災の直後からTwitterでつぶやき始める。つぶやいた直後、全国から171人のフォローがあった。翌朝には550人、3日目の朝には…

古川 日出男「馬たちよ、それでも光は無垢で」

友人に借りた本。友人は本書を読み始めたが「すごくしんどい。先に読んで」という。読んでみた。なるほど…。詩を思わせる、美しい、不思議なタイトルに惹かれる。著者の作品を初めて読んだが、一言で言うと、言葉のコードが違うという感じ。だから読みにくい…

池澤夏樹「春を恨んだりしないーー震災をめぐって考えたこと」

120頁ほどの薄い本。小説家が震災や原発について書いた本が読みたいと思った。報道の言葉ではなく、ジャーナリストの言葉でもなく、小説家の言葉で、今度の震災を語って欲しかった。被災地の光景や空気、匂い、音、人々を描写してほしかった。著者は詩人で、…

佐野眞一「津波と原発」

なぜ著者が原発や震災の本を書いたのだろう?と一瞬思ったが、他の著作を思い出して納得。「東電OL殺人事件」“原子力の父”といわれた正力松太郎を描いた「巨怪伝」。「東電OL殺人事件」は面白かったが、著者の思い込みの強さ、ゴシップを執拗に追いかける姿…

中沢新一「日本の大転換」

中沢新一という人、よく読むし、好きなのだけど、ちょっと微妙なところもある。例えば「アースダイバー」という本は、東京の縄文時代の地図を頼りに、現代の東京を探検するという一種の紀行作品。かつて縄文人が聖地としたような場所は、いまでもお寺や神社…

広瀬隆「FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン」

著者には申し訳ないが、この十数年ほど、著者の本から遠ざかっている。「東京に原発を」や「危険な話」など、80年台にはよく読んだが、陰謀史観というのか、過激すぎる主張についていけなくなったというのが正直なところ。そのせいか、今度の「原発本いっき…

小出裕章「原発のウソ」

福島の原発事故をめぐる情報はいったいどれが正しいのだろう。震災発生直後から今に至るまで、東電や政府から出てくる情報が、ほとんど信用できなくなった。マスコミの報道で登場する専門家や学者たちの発言も、いまひとつ信用できない。何とか信頼できる情…

この3週間ほど原発の本ばかり読んでいる。

震災からちょうど1週間たった日のこと。東京で会社を経営する知人が事務所を訪ねてきた。彼は、震災の翌日から、社員十数人と家族を連れて、大阪に避難してきているという。ホテルに宿泊し、仮のオフィスを借りて、そこで1週間仕事をしていたという。明日…