2010-02-10から1日間の記事一覧

吉野裕子「山の神」

同じ著者の「蛇」という本を読んで強烈な印象が残っている。鏡餅はとぐろを巻いた蛇を表している。「カガミ」の「カガ」は蛇を表し、「鏡」とは「カガの目」つまり蛇の目から来ている等、目からウロコが何回も落ちた経験がある。本書は日本古来の神様は、そ…

木村秋則「リンゴがおしえてくれたこと」

「奇跡のリンゴ」に続いて、今度はご本人が書かれた本。農業の話なのだが、その根っこはもっと根元的な世界に触れている。作物の話、土の話、害虫の話…。語られるのエピソードのひとつひとつが自然の英知そのもの。これはひとつの文明論・宇宙論だと思う。現…

柳 広司「ダブル・ジョーカー」

ジョーカー・ゲームの続編。 自分はこっちのほうが面白かった。ストーリーや展開がこなれてきている。出張の帰りの新幹線で読了。スタイリッシュなスパイミステリーだ。物語は日米の開戦で終わるが、続編は出るのだろうか。誇り高きスパイたちがあの戦争をど…

内田 樹「邪悪なものの鎮め方」

タイトル買い。 内容に思い当たるところがあって購入。「邪悪なもの」とは何だろう。たぶん村上春樹の「1Q84」も論じられているだろう。と思って目次を見るとその通り。「1Q84」の重要なテーマのひとつが「悪」であると思っている。内田先生が「1Q…